ISLAND
<基本情報>
- ゲーム名:ISLAND
- ブランド名:Frontwing 様
- 発売日:2016年4月28日
- ハード:Windows
- 対象:全年齢
- シナリオ:ごぉ 先生
- 原画/キャラクターデザイン:空中幼彩 先生
- エンディング:選択肢で分岐あり
- プレイ時間(目安):20〜30時間ほど
キーワード:・島・伝承・???
<あらすじ>
※公式ページより
本土より遠く離れた南の島、“浦島”。
そこは豊かな自然に恵まれた、まさに楽園。
「いつまでも――こんな時間が続けばいいのに」
しかし複雑な過去を抱え込んだこの島は、
歴史から静かに消え去ろうとしていた。
島の風土病“煤紋病”による本土との確執。
放棄され廃墟と化した“海上ステーション”。
五年前に“浦島御三家”を襲った三つの事件。
子供たちの間でまことしやかに囁かれる“神隠し”の噂。
そして、島に残された古の“伝承”――。
「お話ししましょう。
この島に伝わる、悲恋物語を――」
島を救う鍵となるのは、
御三家に属する“三人の少女”たち。
しかし彼女らにはまだ、島の行く末を変える力はない。
「この島はもう終わりだよ。救われっこねー」
そんな島に、一人の青年が流れ着く。
「……――今は、何年だ?」
未来から来たと主張するその青年は、
島の因習なんぞくそ食らえとばかりに、
未来を変えるために孤軍奮闘し始める。
「待たせたな、俺が来たからにはもう大丈夫だ!」
だが彼には、別の目的があった。
果たして三人の少女たちは、この島は、世界は、
彼によってどう変えられていくのか――。
<レビュー>
総合評価: 89点
物語ジャンル | 感動 | 鬱/残酷 | 死生観 | trueEND | 萌え |
恋愛 | SF | 学園/部活 | 仲間/絆 | 戦い/争い | |
話評価:94点 |
---|
正直ネタバレなしでストーリーの良さを語るのは難しいですね、今作のような作品は特に。ただ言えることは「今までのこのようなジャンルの作品においての王道パターンに対して、一石を投じ、新たな展開を作って見せた」ことが「素晴らしい」の一言ですね。「このジャンルの作品においての王道パターン」とは、いろいろなエロゲーを含むアドベンチャーゲームをされてきた方からすれば、もう10年以上使い古されてきたネタで、このゲームをプレイしてすぐに気づくと思います。「あ、このタイプの話ね。またか…」と。 しかし今作ではそのネタに対して新たな方向性を与えたことが、とても価値のある作品だと思います。久々に「おー、そう来たか…すごい…」とうならせていただきました。これは是非ご自身でプレイされてほしいと思います。 またそれだけでなく、作品をプレイしていて、「どうせこうなんだろ?」「あれやっぱこっち?」「いやいやそれともこんな可能性も」というように次々と色々な解釈、可能性を考えさせられ、常にどうなんだろう?と考えながら物語を進められたことも素晴らしかったです。一部解決したらまた新たな謎が出てくる展開もワクワクさせてくれますし、最終的には一気に伏線が収束するのも、とても気持ち良かったです。まさにアドベンチャーゲームの醍醐味を、久々に味わうことができてうれしかったですね〜 一方気になった点としては、結構難解で考察が必要なことでしょうか(良いところでもあるのですが)。あとこのような作品では仕方のない部分でもあるのですが、一部謎のまま終わったところがあったことぐらいです(あえて残してるのかもしれませんが)。 |
絵:17/20 |
空中幼彩先生の原画ということで、文句なしの美しさです。もちろん背景も多彩ですし、きれいです。イベントCGも質・量ともに十分です。 |
キャラ:8/10 |
メインヒロイン三人で、全体的にツンツンしてる子ばかりです(もちろんいい意味で(笑))。特に凛音のデレた時のかわいさはピカ一でしたね。そもそも声優陣がゆかりん、あすみん、りえしょんと神がかっておりますので、キャラクターデザインとしては文句ありません。まぁ一人くらいは常にデレてる系?がいても良かったかもしれませんが(笑) |
BGM&歌:7/10 |
歌に関しては、歌手はeufoniusさんと茶太さんということで安定のベテラン勢ですし、曲調も今作にあっていて良かったと思います。ただし個人的に超名曲!という感じまでではなかったです(笑)BGMも普通にいい感じ。 |
演出&システム:8/10 |
システムとしては一般的なものはちゃんと備わっているほかに、フローチャートを採用し、ピンポイントで途中から読めるのは、最近一般化してきたとはいえ便利でよかったです。演出は戦闘シーンがあるわけでもないので、派手なものはないですが、盛り上がる場面での見せ方は良かったです。 |
〜感想〜
いや〜久々にとても面白く、そして驚かせてくれる物語を読んだ気がします。最近はエロゲの方も含めてピリッとしない感じで、シナリオに一石を投じる作品があまり出ていませんでしたが、今年はこれがトップレベルの一本だと思います。また個人的には記念すべき全年齢アドベンチャーゲームレビュー一作目がこの作品で光栄です(笑)。商業作品は厳しめに付けるつもりですし、比較対象がないのであれですが十分高く評価させていただいたつもりです。
今作のようなストーリー重視の作品では、いかにプレイヤーをだますか、というのも重要な要素だと思うのです。言い方は悪いですが、最近はアニメもそうですがストーリーがマンネリ化し、仕方のないことですが同じような話が多いなかで、(何度も言いますが)新たな物語の方向性を作った、一石を投じたという意味でとても影響力のある作品だったと思います。
全体の雰囲気としては「AIR」に近いものもあったかもしれません。あとはこれも名作な「STEINS;GATE」にも似ている要素がありますね〜この辺の作品が好きな方には、絶対楽しめると思います。PS Vita版も発売予定だそうで、アニメ化も決まっているようですが、その前に是非プレイしていただきたいと思います。おすすめです!
↑作品名の下の各アイコンクリックでそれぞれの作品一覧ページに飛びます!合わせてご利用ください!
ツイート