大図書館の羊飼い

あらすじ（公式サイトより改変）： 「汐美学園を、もっともっと楽しくしませんか？」 何か悪いものでも食べたのか、彼女――白崎つぐみは言った。 前振りがあったわけでもない。それ以前に、彼女と知り合いだったわけでもない。 唐突に、白崎は言ったのだ。 「そういう話なら、生徒会に掛け合った方がいいと思うけど」 と、喉まで出かかった言葉を腹の底まで押し戻したのは、俺、――筧京太郎の悪癖だった。 川の果てまで流れ流され、河口付近を漂っていた俺の周囲には、同じように流された奴らが集まっていた。 最高の読書空間だった部室は、もはや昼休みの教室と変わらない有様だ。 今日もまた、寄り道だらけの活動が始まる――