ナルキッソス
<基本情報>
ジャンル:感動・死生観
キーワード:病気
<あらすじ>
※公式ページにないため、簡潔に
2005年冬。
病院のホスピスとなっている7階へやって来た主人公は、談話室で同じ7階に入院しているセツミと出会う。
そこでセツミと会話ともいえないようなやり取りを繰り返す日々をすごしていた。
ある日、主人公は父の車のキーを持ちだして、セツミと共に病院を抜け出す…
<レビュー>
総合評価:
ストーリー:S | 絵・演出・BGM:B |
---|---|
・死生観あふれる病気ものの名作 ・生と死について考えさせられる… ・ラストは涙なしには見られない… |
・絵に関しては殆ど背景だけだが、それもこの作品の個性の一つ ・BGMは非常にあっている ・ボイスはプロの方で素晴らしい |
〜眩しかった日のこと、そんな冬の日のこと〜
もはや私が紹介する必要もないほど有名かもしれませんが、やはりこの作品も私にとって大切な作品です。短いながらもずっと心に残り続けています。ちなみに新しいシナリオやイベントCG が大幅に追加されて、PSPで「ナルキッソス ~もしも明日があるなら~」として発売されましたね。もう5年以上も前ですが…
舞台はホスピスの病棟。そこに主人公が入院してきて物語は始まります。そこで前から入院していた少女、セツナからホスピス病棟の入院患者によって伝えられてきた、ここの入院患者向けの“残酷な助言”を聞かされます。
最初の設定はこれでもかというくらい重いですね…主人公もヒロインも、もう余命僅かという段階なわけですから。そんな中でも主人公は最期にセツナを連れて病院を抜け出します。
言ってしまえば死を待つのみだった彼らの、最期の旅はどうなるのか…
終盤にかけてだんだんと非情な現実が迫ってくる中で、それでもラスト、彼女は何を思ったのか…最期に彼女は笑えたのか…
そしてエピローグでは…
生と死という非常に重く、悲しい現実の中で二人の姿はとても印象的でした。ラストは今思い出しても苦しいですね…
絵に関しては、立ち絵はなくイベントCGもほとんどないに等しい感じです。背景もおとなしめですが、文章で読ませてくるタイプの作品ですから気になりませんでした。ボイスはなんとプロの声優さんです。物語の引き立てに寄与されていましたね。
もしまだプレイしたこと無い、知らなかったという方がいらっしゃれば、ぜひぜひプレイしてみてください。時間も2時間くらいであっという間ですが、心にはずっと残っていく作品だと思いますので。